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日本教育大学協会 全国家庭科部門
2019年度(令和元年) 長崎大会

運営委員長挨拶

日本教育大学協会全国家庭科部門

                      運営委員長 瀬戸 房子  

 

  今年度は,元号が「令和」と改められ,初めて日本の古典である万葉集の和歌から名付けられました.国際化が進む中で,日本文化の豊かさが再認識された年のように思います.教育においては,平成29年3月に新学習指導要領が公示され,その全面実施に向け,一部を移行措置としての先行実施が,小・中学校では既に,高等学校においても本年度より行われます.今回の改訂では,知識基盤社会でますます重要になる子供たちの「生きる力」をバランス良く育んでいく観点から見直しがなされ,学校教育を通じて育てたい姿と「生きる力」の理念の具体化の一つとして,「社会的・職業的に自立した人間として,我が国や郷土が育んできた伝統や文化に立脚した広い視野を持ち,理想を実現しようとする高い志や意欲を持って,主体的に学びに向かい,必要 な情報を判断し,自ら知識を深めて個性や能力を伸ばし,人生を切り拓いていくことができること」が挙げられています.急速に情報化,グローバル化が進む中,子どもたちが未来社会を切り拓いていく上で,伝統・文化を踏まえた視点の重要性が認識されてきたものと思います.家庭科においても,「協力・協働」,「健康・快適・安全」,「持続可能な社会の構築」と共に「生活文化の継承・創造」が謳われています.生活の営みに係る事象を取り扱う家庭科について,育成すべきことはなにか,そのための教育実践・教員養成の在り方とは,実情を踏まえて考えていきたいと思います.

 令和元年度大会は,九州地区の8大学が担当し,長崎県長崎市で開催致します.1日目は総会I,講演会,家庭科部会(附属学校),懇親会を行います.講演会では,ブライアン・バークガフニ先生(長崎総合科学大学・教授)を講師にお迎えし,「長崎の『和華蘭』文化を考える」というテーマで基調講演を賜ります.2日目は,シンポジウムと総会Ⅱを行います.シンポジウムは,改組,再課程認定を踏まえ,「教員養成課程における家庭科の『いま』とこれからを考える」をテーマとし,提案趣旨を甲斐今日子先生(佐賀大学教育学部)にお願いしました.シンポジストには,亀井文先生(宮城教育大学教育学部),小島郷子先生(高知大学教育学部)をお迎えし,コ―ディネーターは及川大地先生(長崎大学教育学部)にお願いして行う予定です.

 この2日間の大会を通して,これからの家庭科と教員養成について,皆様とともに考えていければと願っております.より多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております.

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